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TCA産学連携教育/企業プロジェクト

株式会社 明治

Company Profile

日常的になじみのあるお菓子や乳製品に留まらず、粉ミルクから流動食、健康食品、介護食にいたるまで、幅広い食品を製造・販売。長い間お客さまに「おいしさ・楽しさ・健康・安心」を提供している企業です。

株式会社明治アドエージェンシー 常務取締役
滋慶学園 教育顧問

本間さん

株式会社明治アドエージェンシー
コミュニケーション企画部長

斎藤さん
MISSION

ヨーグルトが食べたくなる
テレビCMをプランニングする

2023年に発売50周年を迎えた「明治ブルガリアヨーグルト」。さらにファンを増やしていくための30秒のテレビコマーシャルを学生がプランニング。プロフェッショナルの前で、自分たちが考えた内容をプレゼンテーションしました。

9/27 本校での中間プレゼンテーションの様子

PROJECT OVERVIEW

MEIJI×TCA
SPECIAL CROSS TALK

本間私たちは18年に渡りTCAの学生さんたちと、コラボレーションさせていただいています。クリエイティブな仕事を目指す学生さんたちに知ってもらいたいのは、いかにお客さまを見てものを作るかということです。今回のCMのプランニングに関しても、学生さんたちは、私たち企業側を向いてたくさんのアイディアを出してくださいました。けれど、本当に大事なのは企業やクライアント自身ではなく、その先にいるお客さまなのです。普通ではありえないようなアイディアでも「お客さんの心を動かすことができる」という明確な理由があれば、クライアントもきっと納得します。常にお客さま、ターゲットのことを考えてクリエイションをしていくことを、学んでいただきたいというのがこのプロジェクトの大きな狙いです。

篠塚本間さんがおっしゃるとおり、デザイナーは単にクライアントの要望に応えてれいればいい、というだけではこれからの時代生き残れません。要望に応えつつも、さらにその先のユーザーのことを考え、新しいアイディアを、クリエイター自身がどんどん提案していかなければならない。自分の作りたいものだけを作っている状態では、なかなかそこまで意識がのぼりませんので、企業側にプレゼンを見ていただき、このように意見をいただけ、学べる場所は社会に出ていくうえで本当に大事です。

I私は3DCGクリエイター専攻の3年生です。今回のプロジェクトを通して、私もどうしたら企業の方に受けるのかと、企業ばかりを見て制作していたことに気がつきました。けれどどういうCMがお客さんの心に残って、購買につながるのか、イメージすることはとても難しいです。

本間それを見つけ出すのは、日々の生活でどれだけのことを吸収できるかどうかにかかっています。私たちがなぜ外部のクリエイターに制作をお願いするのかといえば、自分たちからは出てこないアイディアをいただきたいから。私たちはヨーグルトをはじめ明治の商品のことを日々ずっと考えています。その私たちとは違う視点で、普段私たちが考えていることを超えるアイディアを、きっと外のクリエイターの方はお持ちだと思うのです。クリエイターの方には、毎日、あらゆるものに興味をもって自分の中になんでもインプットしていただきたいですね。企画のことばかり考えていてもいいものはできません。いいアイディアって思いがけないところから出てきますから。

斎藤そうですね。普段CMを見る時もぼんやり見るのではなく、このCMは誰をターゲットにしているのだろうか、と考えることも大事です。今回は明治のヨーグルトが題材ですから、では他社のヨーグルトのCMはどうなっているのか、ということも興味を持って見ていくと、またクリエイションの参考になると思います。

S私も3DCGクリエイター専攻の3年生です。今回、どうしても自分のやりたいことばかりを詰め込んでしまったな、なんて反省もしました。けれど実際の商品を題材に、リアルにCMのターゲットを絞ってプランニングしていく過程はとても楽しいものでした。もう少しお客さまの方を向いて、プランを立て直していこうと思います。

篠塚こうして中間プレゼンをし、意見をもらい調整、最終プレゼンに臨むという過程もとても学びになります。指摘を素直に受け入れて自分のデザインに盛りこんでいくというのは、コマーシャルの業界に限らずあらゆるクリエーションの現場で大事なことだからです。また今回の学生は3DCG専攻ですが、今後はグラフィックデザイナーでも動画が作れるようにならないといけない。動画をプランニングするいい機会になったと思います。今はCGを学んでいるけれど、このようにさまざまなプロジェクトをきっかけに多くのことに興味を持って、さまざまな分野に羽ばたいていってほしいと思います。

斎藤そういえば、今回一緒に学生さんのプレゼンを聞かせていただいた弊社映像制作の2名は、偶然にもTCAの卒業生なんです。

髙宮私は1996年にTCAを卒業したのですが、皆さんのププレゼンを拝見して、自分の学生時代を思い出しましたね。明治アドエージェンシーには実は学生インターンとして入り、そのまま入社してもう26年ですから、TCAは今の自分の土台かもしれません。

鈴木私は1995年卒です。TCAで広告業界の方のお話を聞き、この世界に興味を持って今に至ります。僕が学生の時代は、映像制作の機材やソフトは、今のように誰でも触れる一般的なものではありませんでしたから、学校に行けば機材をいじれる、というモチベーションで行っていましたね(笑)。

本間私たちにとっても学生さんの作品を拝見することは刺激になります。私たち自身もクリエイティブに対する考え方を体系的に捉えられていないと、皆さんに意見をお伝えすることもできませんから。その確認のとてもいい機会です。OBのふたりも、長年制作に携わっていくなかで、その体系的な考えを身につけてきたのでしょう。ともに切磋琢磨していきましょう。最終プレゼンも楽しみにしています!

斎藤社会に出ると、企業の型にはまってしまいがちで、斬新なアイディアを発表することが難しくなってしまいます。今回の学生さんたちのプレゼンはいくつかとても新しいものがありました。ぜひブラッシュアップしてさらにいいものを見せてください。

篠塚まずは「自分が買いたくなるか」をもう一度考えましょう。単純だけどきっとそこが一番大事だと、教えてもらいましたからね。

S・Iはい!頑張ります

11/15 明治アドエージェンシーにて中間作品審査が行われました