ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社はUnityを開発するUnity Technologiesの日本法人。Unityは100万人以上の開発者が利用しておりクロスプラットフォームに対応したゲームエンジンです。
世界中でもっとも使われているゲームエンジンUnity。それはいまARやVRなどの分野でも活用され、より多彩なプロダクトを生み出すツールとして注目されています。同社の梁瀬さんが考えるゲームの未来像をお聞きください。
●簗瀬さんがゲーム業界を目指されたきっかけは何ですか?
ゲームへの憧れは小学生の頃からありました。家が厳しくて、ファミコンを買ってもらえなかったので(笑)。代わりにパソコンを買ってもらい、自分でプログラミングを始めてみて「こんな仕事をしたい!」と思ったのが業界を目指したきっかけですね。結果的にプログラマーにはならず、ゲームデザイナーになったのですが。
●簗瀬さんにとって、ゲームとは何ですか?
一言でいうと娯楽ですよね。ゲームの作り手にとっては、みんなで成長しながらたくさんの新しいことにチャレンジできる楽しい世界。他の業界では年齢を経るごとに新しい挑戦が難しくなることも多いと思うのですが、ゲーム業界なら大人になってもそれができる。いままでなかったものをクリエーターが作り、ユーザーに新鮮な体験を届けることがゲームの醍醐味だと思います。
●では、「ゲーム性」とはどのようなものだとお考えでしょうか?
「ゲーム性」に一般的な定義はないと思いますが、ユーザーがプレイしてゴールに向かうまでの「駆け引き」を面白くすることでしょうか。その「駆け引き」はユーザーが商品を買う前から始まっていて、まずパッと見た時に「面白そう!」と思わせられるか?たとえば海賊が剣を持ったビジュアルなどで「こういうプレイが楽しめるんだろうな」と中身を想像させることが大切です。そして実際にプレイしたら想像通りの、あるいはそれ以上の面白さがあること。さらに敵を倒すごとに新しいことができるとか、成果が得られることによってユーザーにゲームを続けさせるモチベーションを与えていく。その一連の流れが「ゲーム性」だと考えます。
●ゲームプランナーに必要な論理的思考力は、どんなトレーニングで身につけられますか?
論理的思考力は、ゲームプランナーに限らずどんな仕事にも必要ですよね。ゲームプランナーにとっては特に、自分の考えを文字で書いて人に伝えられるかが大事です。たとえば本を読んだり映画を観たりした時に、その作品の何が面白かったかを「面白い」という単語を使わずに自分の言葉で置き換えて表現することができるようになると、良いと思いますよ。
●ゲームづくりにおいて、もっとも大事なことを教えてください。
1つのゲームを、できるだけ少ない要素で作りあげることですね。どんなゲームでも、要素を足せば足すほど全体のバランスがとれなくなります。バグが増えるし、制作予算だって増えてしまう(笑)。極力少ない要素で作るためには、まずそのゲームの「一番大きな面白さは何か?」を決める必要があります。そしてそこから順番に、ゲーム全体の面白さを効率的に作っていくことが大事だといえます。
●VR技術の大きな可能性を初めて感じられたのは、いつ頃ですか?
あれは確か1992年…いまから約30年前ですね。ようやく画面で3Dの世界が表現できるようになった時代でした。ヘッドマウントディスプレイを着けて空中の球体アームを動かすと、画面のアームも動く。腕にはコテやノコギリの感触が伝わってくる。本当にはないものが、まるで本当にあるもののように感じられる。もう一つの世界に入っていける感動が、自分をVRの道へ進ませるきっかけとなりました。
●ゲームエンジンUnityの最大の魅力は何でしょうか?
プロトタイピングが簡単にできることです。誰かが新しいゲームを思いついたら、すぐにUnityで試すことができる。私は新しいものを試すことが好きで、それがこの業界で仕事を続けていく大きなモチベーションになっているんです。「こんなゲームがあったら面白いんじゃないか」を、気軽にプロトタイピングで試せるのはUnityならではのメリットだと思います。
●ゲーム業界は、今後どのように進化していくと思われますか?
これまで誰も考えつかなかったゲームが、どんどん出てくるでしょう。いままでなかった「こんなゲーム面白そう!」を、ぜひUnityで実現してもらえたらと思います。大人数がプロジェクトに関わる大作はもちろん、売り上げは少なくても一部の人を熱狂させられるマニアックな作品にも積極的に活用してほしいですね。
●いま世の中の話題を集めているメタバースについては、どうでしょうか?
メタバースがこれからどうなるか、正確に予想するのは難しいですが、大きな可能性を秘めていることは間違いありません。現在は大手企業が大きなバースを作っていますが、理想はインディ企業やベンチャー企業がメタバースにチャsレンジすることだと思います。若い人のすごいところは、誰も思ってもみなかったものを作れることです。これからのクリエーターに、私は何よりそれを期待しています。
●将来ゲームクリエーターを目指す高校生へメッセージをお願いします。
ゲームづくりは、実際にやってみるととにかく面白いです。そのプロセスを通じて英語力や数学力が鍛えられ、たとえ将来ゲームづくりの仕事に就かなかったとしても自分の役に立つでしょう。そこで鍛えられたスキルは、建築や医療など幅広い分野にも活用できますからね。ゲーム業界で働くにしても、必ずしも会社に就職する必要はなくフリーで仕事をしてもいい。もっとも私自身は、ゲームの会社で働くことが大好きですが。周りには面白い人たちが、いっぱいいますから(笑)。昔のゲーム業界にはブラックな会社も多かったですが、いまはほとんどの会社がホワイトだと思いますしね。ゲームづくりに向いているのは、当たり前ですが自分でものを創作して人に見せるのが好きな人です。そのために、ずっとコツコツ努力を続けられる人。いまは高校生にとっても、ゲームづくりは難しいものじゃなくなりました。学生を中心としたチームでインタラクティブな作品を企画制作するコンテストIVRCには、中学生や小学生からの出品もあります。興味さえあれば、誰でもゲームを作れる時代なのです。ぜひ皆さんも、新しいゲームづくりにチャレンジしてみてください。
●将来ゲームクリエーターを目指す高校生へメッセージをお願いします。
ゲームづくりは、実際にやってみるととにかく面白いです。そのプロセスを通じて英語力や数学力が鍛えられ、たとえ将来ゲームづくりの仕事に就かなかったとしても自分の役に立つでしょう。そこで鍛えられたスキルは、建築や医療など幅広い分野にも活用できますからね。ゲーム業界で働くにしても、必ずしも会社に就職する必要はなくフリーで仕事をしてもいい。もっとも私自身は、ゲームの会社で働くことが大好きですが。周りには面白い人たちが、いっぱいいますから(笑)。昔のゲーム業界にはブラックな会社も多かったですが、いまはほとんどの会社がホワイトだと思いますしね。ゲームづくりに向いているのは、当たり前ですが自分でものを創作して人に見せるのが好きな人です。そのために、ずっとコツコツ努力を続けられる人。いまは高校生にとっても、ゲームづくりは難しいものじゃなくなりました。学生を中心としたチームでインタラクティブな作品を企画制作するコンテストIVRCには、中学生や小学生からの出品もあります。興味さえあれば、誰でもゲームを作れる時代なのです。ぜひ皆さんも、新しいゲームづくりにチャレンジしてみてください。