
数々の人気キャラクターを手掛けるイラストレーター。2010年のアニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』や2011年の「花咲くいろは」のキャラクター原案に起用される等ヒットを多発。2017年にはPS4/Ps vitaソフト『ブルーリフレクション 幻に舞う少女の剣』のキャラクターデザインに加え、原案・監修を担当。2016年8月 NHK教育『コノマチ☆リサーチ』ハジメ役などテレビ、ラジオ、イベントの出演でも活躍中。
第一線でマルチに活躍する人気イラストレーターが学生の作品をガチンコ添削する特別授業。
さすがプロ!と思わせる目からウロコの発見がいっぱい!
今回の学生のみなさんへのお題は、自分が描きたい男女のキャラクターです。この授業では基礎的な技法やデッサンより、プロから見て「時代に沿っているか?」「より多くの人に届けるためにはどうしたら良いか?」など将来プロとしてやっていく上で必要な、売れるイラストの描き方をアドバイスします。例えば、描き込む情報量を整理するだけでも、ぐんっとトレンド感のあるイラストになります。学生の皆さんは何となく課題をこなすのではなく、プロとして限界ギリギリまで挑戦し「人の心に刺さるイラスト」を常に意識して課題に全力で取り組んでください。
いくら顔がよく描けていても髪がしっかり描き込めていないと、全体的に野暮ったくなり台無しになることも。また、毛束感を強調すると少年漫画っぽくなるので、もう少し線を描き込みつつ太さにメリハリをつけるとカッコいいイラストになります。
若干むっちりし過ぎているかな。ボクサーやプロレスラーそれぞれ筋肉の付き方が違っていて、トレンドとしてはボクサーのような体を絞っている筋肉のほうがウケは良いので、もう少しパキっとした感じを出してみよう。
暖色系にまとめているのに髪だけムラサキ色になっているので、銀髪にしたほうがバランス良い。また、背景は真っ黒なのでそれに合わせて全体のコントラストを調整しよう。胸の部分は明るく、首の下は暗くするなど明暗をしっかり描き分けるように。
ウエストが太すぎると野暮ったく見えてしまう。むっちり感を残しながらもバランスを調整しながら細くしてみよう。また、腰骨でスカートを履かせているのでもう少し上に。意味を持って修正することも大切!
髪と同じようにディテールを描き込むと情報量が増え、重たい印象になってしまう。グラデーションなどを入れてもう少しやわらかさを出してみよう。描き込む部分だけでなく省略する部分も意識して描くとメリハリがついてGOOD!
角ばったところは残さずぼんやりさせるのが最近のトレンド。全てをぼんやりさせると締まらなくなるので、面積の多いところはぼかしてキワの部分はキッチリ入れると洗練された印象に。逆に男の子を描くときはエッジを立たせるとカッコよくなる!