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スペシャルトークセッション

マット鈴木×卒業生×在校生

Profile

名誉教育顧問
ビジュアルデベロップメントアーティスト
マット鈴木先生

ウォルト・ディズニー社にCGアーティストとして勤務し、特殊ビジュアル効果部門でエミー賞を受賞。代表作は『アナと雪の女王』『ズートピア』『アバター』『ジャンパー』『チキンリトル』『ロビンソン一家』『逃亡者』『アトランティス失われた帝国』『コン・エアー』『ONEPIECE FILM RED』など。

2016年度卒業 東映アニメーション株式会社所属
野村さん

劇場版プリキュアシリーズ、聖闘士星矢シリーズで3DCGモデラーとして活躍。現在はプロジェクトのサブリーダーとして活躍中。

SPECIAL TALK SESSION

好きなことは、やらずにはいられない。パッションがあるからこそ自分を駆り立てる。

自分の好きなことを仕事にして、業界の最前線で活躍しつづけているクリエーターたちはどのような道を歩んで、どんなことをしているのでしょうか。
ハリウッドで長年活躍された後、東映アニメーションでも活躍されてきた名誉教育顧問マット鈴木先生と、TCA卒業生であり現在、東映アニメーションでエンバイロメントアーティスト/ディレクターとして活躍する野村さん、VFXアーティストとして内定が決まっている在校生のAさんによるスペシャルトークセッションです。

2016年度卒業
東映アニメーション株式会社所属

野村さん

VFX・CG・映像マスターコース4年

Aさん

名誉教育顧問
ビジュアルデベロップメントアーティスト

マット鈴木先生

原作に忠実な日本と、監督の個性を出すハリウッド。

マット先生がアニメの仕事を志すようになったきっかけは、何だったのですか?

鈴木僕の原点は実写映画なのですが、アニメには実写と違って全部CGで作れる自由度がありました。頭の中の世界を自由に表現できる仕事は、面白いなと感じましたね。

Aさんは、何でTCAに入学したのですか?

A高校のときは建築の勉強をしていたのですが、あまり上手くいかなくて。それなら本当に好きな映画の道でCGをやってみたいなと思いTCAに入学しました。CGは映画以外でも色々なジャンルで使われているので幅が広がるかなと。

野村さんは東映アニメーションに入社して7年目ということですが、現在はどんなお仕事をされているのですか?

野村エンバイロメントアーティストなので、基本的には3Dの背景を全般的にやっています。
チームとしてはハードサーフェースを担当しているのでクルマや道路などをつくっています。弊社では背景の最終的なルックまでつくるので、自分は基本的にスーパーバイザーとしてクオリティ管理もしています。テクニカルディレクターとしては、新しい技術の研究開発に携わっています。学術発表会の論文等をもとに、新しいワークフローやパイプラインを考えたり、アーティストが効率よく作業できるためのツール開発、シェーダーの管理などをしています。ちょっとテクニカルな仕事ですね。

ハリウッドを舞台に長く活躍されてきたマット鈴木先生が、東映アニメーションにジョインされたきっかけは何だったのでしょう?

鈴木日本へ帰ることになった時、自分が働いていたディズニーに近いストラクチャーの会社を調べたんですよ。伝統があって、スタジオを持っていて、配給の機能もあってという条件で。
それらを総合的に満たしていたのが東映アニメーションで、参加を決めました。アメリカにいた時は「日本の現場は、すごくハードらしいぞ!」という噂を聞かされていたのですが、実際働いてみるとそんなことはなくて(笑)。みんな紳士的だし、素晴らしい環境ですよ。

日本と海外の業界を比較して、働く環境や働く人のマインドなどに違いはありましたか?

鈴木日本はいかに原作に忠実につくるか、というところを意識していますが、アメリカはまったく逆です。実写でもアニメでもいかに原作と離れるか、いかに監督の色を出して「原作より俺が作ったものの方が面白いでしょう!?」と主張していくかを本当に大事にしているように感じます。原作に忠実であることと、どんどん変えていくこと、ケースバイケースではありますが、それぞれに面白みがあると思いますよ。

野村さん、Aさんはマット先生のように海外で働きたい思いはありますか?

A海外の作品に携わりたい気持ちがすごくありますが、日本のスタジオで海外の仕事を取れないかなと思ったりするんです。でもチャンスがあればトライしてみたいです。

野村僕も学生時代から海外志向が強かったのですが、知り合いのアーティストもそうですが今はリモートで海外の仕事をしている人もけっこういるので、海外作品の携わり方の可能性も色々あるかなと思っています。うちの会社では海外の実写のタイトルが入ると共同でVFXをつくったりもしています。

ディズニーのクリエーターたちがショックを受けた日本アニメの深さ。

ウォルト・ディズニーの現場では、日本のアニメが意識されることはあったのでしょうか?

鈴木昔は自分たちの作品とは別のカテゴリーとして認識されていたのですが、ディズニーが「もののけ姫」の版権を買った時に、みんなを集めて宮崎映画の試写会をやったんですよ。すると彼らは、その内容の深さにショックを受けていました。単純な正義と悪ではない、奥行きのある世界観に。おそらくそこで影響を受けて「子供をバカにしちゃいけない」という意識が現場に広がったんじゃないかな。「アナ雪」のエルサのキャラクターにも、それが表れていますよね。

日本アニメをさらに強く世界へ発信するうえで、マットさんからの提言がありましたらお聞かせください。

鈴木押井守さん作品のようにハイテクを前面に出すか、ジブリ作品のように純粋な日本情緒を表現するか。日本の作品ならではの強い個性を売りにした方がマーケティング的に有利だと思います。

無理して頑張ると、きっと続かない。
「自分の好きなことはこれだ!」と自覚するのが大事じゃないかな。

新人だった頃は、プロとしてどのように成長されたのですか?

鈴木僕のキャリアのスタートは、アメリカでけちょんけちょんにされる体験でした。なので、聞いてもあまり参考にならないと思いますよ(笑)。

A会社に入って自分の実力が通用するのかなという不安があります。心構えやアドバイスがありましたらお願いします。

鈴木入社したときは何でもよく噛んで食べるとか、食いつき方が重要じゃないかな。まわりの人はちゃんと見ているから。最初の内はみんな大目に見てくれるから、失敗してもいいのでとにかく何でも率先して挑戦する、それが一番大事。

野村新卒なので、基本的には会社で一番下手っぴなんだと思っておいたほうが良い。常にメモ帳を持ち歩いて、先輩に何か言われたらとにかくメモする!

今回のテーマ「好きなことを仕事にする」ために一番大切なことは何でしようか?

野村大切なことは、好きでい続けること!

Aお客さんの目線を意識すること!

鈴木うちの娘もアーティストで「好きを続けるってどんな感じでやってんの?」と聞くと「パッションやモチベーションがあるから自分を駆り立てるし、マグロが泳ぐのをやめると死んじゃうみたいな、やらずにはいられない感じ」と。やっぱり長続きする秘訣ってそれなのかなと思って。好きなことであれば暇さえあればコンピューターで何かつくっているみたいな。だから「自分がその仕事が好き」であることを最初に自覚できると良いんじゃないかな。

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