ディズニーのクリエーターたちがショックを受けた日本アニメの深さ。
ウォルト・ディズニーの現場では、日本のアニメが意識されることはあったのでしょうか?
鈴木昔は自分たちの作品とは別のカテゴリーとして認識されていたのですが、ディズニーが「もののけ姫」の版権を買った時に、みんなを集めて宮崎映画の試写会をやったんですよ。すると彼らは、その内容の深さにショックを受けていました。単純な正義と悪ではない、奥行きのある世界観に。おそらくそこで影響を受けて「子供をバカにしちゃいけない」という意識が現場に広がったんじゃないかな。「アナ雪」のエルサのキャラクターにも、それが表れていますよね。
日本アニメをさらに強く世界へ発信するうえで、マットさんからの提言がありましたらお聞かせください。
鈴木押井守さん作品のようにハイテクを前面に出すか、ジブリ作品のように純粋な日本情緒を表現するか。日本の作品ならではの強い個性を売りにした方がマーケティング的に有利だと思います。
無理して頑張ると、きっと続かない。
「自分の好きなことはこれだ!」と自覚するのが大事じゃないかな。
新人だった頃は、プロとしてどのように成長されたのですか?
鈴木僕のキャリアのスタートは、アメリカでけちょんけちょんにされる体験でした。なので、聞いてもあまり参考にならないと思いますよ(笑)。
A会社に入って自分の実力が通用するのかなという不安があります。心構えやアドバイスがありましたらお願いします。
鈴木入社したときは何でもよく噛んで食べるとか、食いつき方が重要じゃないかな。まわりの人はちゃんと見ているから。最初の内はみんな大目に見てくれるから、失敗してもいいのでとにかく何でも率先して挑戦する、それが一番大事。
野村新卒なので、基本的には会社で一番下手っぴなんだと思っておいたほうが良い。常にメモ帳を持ち歩いて、先輩に何か言われたらとにかくメモする!
今回のテーマ「好きなことを仕事にする」ために一番大切なことは何でしようか?
野村大切なことは、好きでい続けること!
Aお客さんの目線を意識すること!
鈴木うちの娘もアーティストで「好きを続けるってどんな感じでやってんの?」と聞くと「パッションやモチベーションがあるから自分を駆り立てるし、マグロが泳ぐのをやめると死んじゃうみたいな、やらずにはいられない感じ」と。やっぱり長続きする秘訣ってそれなのかなと思って。好きなことであれば暇さえあればコンピューターで何かつくっているみたいな。だから「自分がその仕事が好き」であることを最初に自覚できると良いんじゃないかな。