ライトノベル作家の年収、給料、給与

ライトノベル作家で食べていけるの?

ライトノベル作家の収入は、執筆したライトノベルの売り上げにかかっています。どれだけ売れる作品を書けるのかが勝負です。ライトノベルはほかの小説ジャンルと比べ、シリーズ化しやすい特徴を持っているので、一度ヒット作を出せば大きな収入を得ることも可能です。一方で作品が売れなければ、兼業しながら執筆するというように、他で収入を得る努力をする必要があるかもしれません。

ライトノベル作家とお金の話

印税と原稿料がライトノベル作家の主な収入源

ライトノベル作家も小説家と同様に作品を出版すると印税という形で報酬を受け取ります。印税率は知名度やキャリアなどによって変動しますが、8パーセントから12パーセントが一般的だといわれています。例えばテレビアニメ化され大ヒットしたライトノベル『涼宮ハルヒの憂鬱』(著・谷川流/KADOKAWA)は、世界10か国以上で発売されている文庫版やコミックスをあわせると、累計部数は1600万部を超えるといわれています。1冊500円だと仮定すると500円×印税10パーセント×1600万部となり、単純計算すると約8億円もの収入を得たことになります。

また、富士見書房の『ドラゴンマガジン』やKADOKAWA/アスキー・メディアワークスの『電撃文庫MAGAZINE』など、ライトノベルを掲載する雑誌もあり、そこで連載を獲得すると毎回の掲載時に原稿料を受け取ることになります。当然、単行本化・文庫化されれば印税も入ってきます。

ライトノベル出身者が純文学でも活躍

若者が主なターゲットのライトノベルですが、この分野で作家としての経験を積み、純文学や大衆小説のジャンルで活躍する作家も増えています。例えば『赤朽葉家(あかくちばけ)の伝説』で知られる桜庭一樹さんは、2008年に『私の男』で第138回直木賞を受賞しました。また1996年に『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞し小説家デビューした冲方丁(うぶかたとう)さんは、小説『天地明察』で吉川英治文学新人賞や本屋大賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされています。

どこで働くの?

ライトノベル作家は基本的にフリーランスで活動します。そのため企業には就職せず、自宅で執筆に専念することになります。ただ、なかにはゲーム会社でシナリオライターとして仕事をしながら、作家デビューを目指す人もいます。こうした社会人経験を積むことで、文章表現が上達するといった小説作りに良い影響を与えることがあります。

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