小説家の年収、給料、給与

小説家で食べていけるの?

物語を創造し、文章だけで感動や興奮を与える小説家は憧れの職業です。フリーランスのため給料がもらえるわけではなく、小説が書けなければ、そして、書いた小説が売れなければ収入がありません。そのため、著名な小説家のなかには講演会やテレビ番組への出演や、セミナーで講師をすることによって副収入を得ている人もいます。

小説家とお金の話

100万部のベストセラー達成なら1億円

小説家は小説を出版すると、印税という形で報酬をもらいます。印税率は知名度やキャリアなどによって変動しますが、8パーセントから12パーセントが一般的です。そのため、もし発行部数100万部の小説を書いたのなら、約1億円の印税がもらえます(1冊1000円・印税10パーセントで計算)。第153回芥川龍之介賞を受賞したお笑いタレントの又吉直樹さんが書いた『火花』は、出版不況が叫ばれるなか累計240万部を突破しています。あなたが将来、ベストセラー作家になる可能性もゼロではないのです。

また、雑誌や新聞で定期的に掲載する連載小説の場合には、印税のほかに文字数に応じて原稿をもらうことができます。

ただし、小説に限らず、本が売れない時代だと言われています。初版と呼ばれる最初に発行する本の部数が5000部程度のこともあります。それがすべて売り切れて、増刷されれば良いですが、初版だけなら、1冊1000円×印税10パーセントで計算すると手にする印税額は50万円です。数ヶ月、あるいは数年かけて執筆して、その額の収入ではとても生活できません。

いまなお手書きにこだわる小説家も

現在はパソコンを使って小説を書く人が大半ですが、原稿用紙に手書きというスタイルにこだわる作家もいます。出版するときには手書きの原稿をパソコンに打ち込んでデータ化する必要があるため、編集者の手間が増えます。そのため手書きの原稿は大物作家にだけ許されることなのかもしれません。

どこで働くの?

小説家は基本的にフリーランスで活動しますが、企業に就職して働きながら小説を書き続け、デビューを目指す人もいます。社会人経験を積むことで心情の描写力が上達したり、執筆するテーマが見つかったり、職業経験が作品に良い影響を与えることもあります。

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