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飼育スタッフ @ よこはま動物園ズーラシア

自分のやったことが正しいのかは、
動物が答えを出してくれる。

よこはま動物園ズーラシア

世界中の園館における飼育個体数は50頭前後。
絶滅危惧種であるセスジキノボリカンガルーの繁殖と健康維持が大事。

よこはま動物園ズーラシアは、神奈川県横浜市旭区にある動物園。“ズーラシア(Zoorasia)”という名称は、動物園(Zoo)とユーラシア(Eurasia)を合わせた造語で、「ユーラシア大陸のように広大」という意味が込められています。多くの動物を世界の気候帯・地域別の8つのゾーンに分け、動物が野生で暮らす地域の環境を再現しています。このため、その地域特有の植物や形態の似た植物も植えられており、動物の生息地の雰囲気を体感できる動物園です。園内の地形も起伏に富んでいます。飼育動物は、約100種760点で、世界三大珍獣の一つであるオカピを日本の動物園で初めて一般公開したことでも知られています。希少動物の飼育数が多いことでも有名な動物園です。ズーラシアで活躍する卒業生の坂上さんの担当するセスジキノボリカンガルーは絶滅危惧種に指定されており、世界中の園館における飼育個体数も50頭前後と極めて少ないです。なんとか繁殖を成功させたいと思っていますが、一番大事なのは、目の前にいる動物の健康なので、元々の生息環境に近づけるように餌や湿度など、飼育環境にはとても気をつかっています。自分が行ったことの結果として、動物の毛並みや調子が良くなったりします。なので、自分の仕事の良し悪しは「動物が答えを出してくれる」ので、やりがいがあると話してくれました。

ドイツで開催された会議に参加し、つないだ縁が功を奏したのかセスジキノボリカンガルーのメスを迎えることができた。

ドイツで開催されたキノボリカンガルーのワークショップに参加し、刺激をたくさん受けただけでなく、アメリカやオーストラリアの方々と繋がりを持てました。定期的に繁殖状況を報告する形でオーストラリアの方とコミュニケーションを取り続けた結果、信頼を得ることができました。そのこともあってか、ドイツから日本へ繁殖目的でのメスを迎えることができました。繁殖はなかなか難しいですが、あきらめずにやっていきたいです。そして何よりも目の前にいる動物の健康を第一に考え、これからも取り組んでいきたいという前向きな姿に感銘を受けました。

多頭で飼育している場合は、動物それぞれの給餌の状態に気を配る必要があります。給餌の時間は、動物をしっかりと観察できる時間になりますので、動物の健康状態を知るためにもとても貴重な時間になります。

動物園では、日常のガイドツアーの他にも季節ごとのイベントも行っています。各イベント企画や園内装飾など考えるのも職員の仕事です。動物たちの魅力を伝え、大人から子どもまで「楽しみながら学べるところ」として、たくさんの方に来ていただきたいと考えています。

動物園では、飼育以外にも大切な仕事がたくさんあります。お客様に動物園のことを知ってもらいご来園いただくために、動物たちの日常などを撮影し、HPやSNSなどでその魅力を伝えています。また園内をまわり、動物たちの様子やお客様の反応を見てまわり、動物園の運営に役立てています。

卒業生たち

坂上 舞さん
坂上 舞さん
飼育展示係
セスジキノボリカンガルー、チベットモンキー担当
上田 佳世さん
上田 佳世さん
事業推進係
集客担当
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