カーデザイナーのお仕事内容

カーデザイナーって、どういう仕事?

車の外装や内装のデザインするのが、カーデザイナーという仕事です。カーデザイナーのなかでも、外装をデザインするのがエクステリアデザイナーで、内装をデザインするのはインテリアデザイナーと呼ばれています。

自動車という非常に精密な機器のデザインをするため、たくさんの専門的な知識や技術、そしてデザインセンスが必要です。世界中を見渡してもカーデザイナーと呼ばれる人は少なく、その専門性の高さからこの職種に就くのは狭き門とされています。

しかし、毎年、各自動車メーカーでカーデザイナーの採用は実施されています。 自動車が好きで、車を一から作り上げることへの意欲や情熱を持ち続けていれば、カーデザイナーとして活躍することも決して不可能ではありません。

お仕事完了までの流れ

続いて、カーデザイナーの仕事内容を見ていきましょう。どのような手順で仕事をしていくのか、発案から新車発表会までの流れを簡単に解説していきます。

マーケティングをして企画案を製作、社内でディスカッションする

デザイン作業の前に、自動車のコンセプトを決めます。価格はどのくらいにするのか、ファミリー層や性別など、どういった人たちに向けて作るのかといったことを話し、どのような車を作って誰に買って欲しいのかを何度も協議します。この作業は、販売開始の約5年前をめどに始められます。

自動車のデザインをする

綿密に話し合ったコンセプトをもとに、どのようなデザインが良いのか考えます。
エクステリアデザイナーがボディーのデザインを、インテリアデザイナーが内装のデザインを検討します。手書きでスケッチをする人もいますが、PC作業が求められる場面も増えているので、CADの技術が必要です。

デザインは何度も協議されます。設計部門とは設計が可能なデザインなのかを話し、生産部門とは生産上で不都合が出ないデザインなのかが話し合われます。理想的なデザインでも、販売価格内で生産して市場に流通できなければ意味がありません。この作業は1年以上の時間をかけて慎重に進められます。

デザインを元に模型を作り、部品の設計をする

デザインのOKが出たなら、粘土でクレイモデルを作成します。クレイモデルは、デザイン面だけでなく、空力特性や使い勝手などさまざまな要素を検討するための目安になる重要なものです。

また、部品の設計はPCのCADソフトを使用して行われます。細かく分解して設計され、PC上で組み立てながら1台の車を完成させます。

室内インテリアもドライバーから見やすいカラーリングや形状か、スイッチの操作はスムーズか、乗り心地は悪くないかなど、何度も検討と修正を繰り返しながら完成に近づけます。

試作車を作る

外装、内装ともに部品の細部まで検討した設計をもとに、クレイモデルではない試作車を作成します。

安全性のチェックが通ったら完成!新作発表会へ

試作車が完成したら、安全性を徹底的にチェックします。チェック項目は、大きな送風機使う耐久性チェックや、走行中の空気抵抗の実験、車同士を衝突させてみる実験などです。以前は試作品で実験していましたが、現在はPCにデータを入力してシミュレーションするのが主流です。シミュレーションの精密さが上がり、信頼のおける実験結果が算出されるようになったためです。

全ての実験でOKが出たら、生産部門へ移されて生産が開始されます。しかし、生産部門から生産性が悪いという判断が下れば、再度デザインと設計を変更・微調整をする場合もあります。デザイン、設計、生産の全てにOKが出たら、いよいよ新作発表会でお披露目します。

これ、どういう意味?

どのような仕事にも、その職業に関わる人たちがよく使う専門用語があります。ここでは、カーデザイナーが使う業界用語を取り上げます。

「フェンダー」

車やバイク、自転車には車輪を覆うように泥よけが付いています。この泥よけをフェンダーと言います。メインのパーツではありませんが、デザイン次第で車のイメージに大きな影響が出ます。

「キャラクターライン」

キャラクターラインは車の個性を表現するカーデザインの肝となるポイントです。車体の側面やリア、下部に面を加えて一段高くしたり、溝を彫り込んだりと、車のイメージやデザイン性を高める効果があります。

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